長年、筑紫野市で歯科診療を行ってきた当院では、たくさんの子どもたちの治療を行ってきました。子どもの頃から歯の検診や治療を受けることは大切なことですが、お子様の体調が万全でない場合、歯科治療ができないことがあります。小児歯科を受診する前に確認しておきたいことをまとめていますので、ぜひご確認ください。

歯科治療の最中は、鼻で呼吸をします。そのため、鼻水、鼻づまりがある時はまずはそちらを治しましょう。仮に鼻呼吸ができない状態で来院されても、残念ながら歯科治療はできません。そのまま治療を行うと、鼻をつままれて歯科治療されるようなものですので、お子様が苦しい思いをしてしまうことになります。

「小児科と小児歯科の両方を受診させるのは大変…」「鼻づまりはいつものことだから大丈夫」そういう考えになってしまう親御さんもいらっしゃると思います。軽い症状であればその気持ちもわかりますが、大変な思いをするのはお子様のほうです。鼻づまりは、放っておくと副鼻腔炎や中耳炎になってしまうこともあるため、早めに治療を受けさせてください。

お子様が発熱している、または咳をしている場合も、歯科治療はできません。熱で小児科に行くからついでに歯医者も行こう、という効率重視の行動はお子様の体に負担をかけてしまうだけです。親御さんからすると「仕事を休んでいるからついでに」と考えてしまう気持ちもわかります。

もし、すでに歯科通院中であれば検討の余地はあります。つまりそれは、すでに歯科治療を計画的に進めている最中に、後から小児科の症状が出た場合です。歯科治療によっては、中断のためのチェック・診療が必要な場合があるからです。通常、熱や咳の症状があると歯科治療はできません。

まずは予約変更をして、体調を治すことを優先してください。当院に来られ、耳鼻科や小児科、整形外科に行く必要がある方々は、紹介状を即座にお出しし、まだ診療時間中であれば、すぐにその科を受診できるように手配しております。どうぞお大事になさってください。

予約をする際、「その日はおけいこがあるから難しい」「虫歯ならおけいこを優先したい」とおっしゃる保護者の方もいらっしゃいます。確かにおけいこも大事ですが、そういうふうに行事を優先して歯の治療を先延ばしにしていると、重症化した歯が増え、歯科の通院が長引くということもあります。歯の病気ですから、まずは病気を治すことから優先してくださいね。

自己判断は怖いな…という場面も多いです。コミュニケーションを取るように心がけているのは、問診票には記入いただいていないことが多いからです。ですから、コミュニケーションとして雑談した時に会話の端々で色々なことに気づくように心がけています。けれども本来は、事前になんでも伝えていただくほうが助かることが多いものです。

今回はいろいろ考えた末、意を決してお話しました。鼻水・咳がある、兄弟姉妹がインフルエンザ、別の病気で入院が近い、長期に帰省する、渡航する、母が妊娠中、乳児を抱えて来院したい、今から予防接種に行く、今予防接種してきた、ずっと投薬中、他の病院小児内科・小児外科に定期健診中、以前こんな病気を診断された、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎が以前あったなど…まずはお電話でご相談くださいね。

歯の治療だけでなく食育に関するご相談もお待ちしています。

当サイトのコラムページでは、「子どもの歯医者嫌いを克服する方法」についてもご紹介しています。子どもの虫歯治療・予防をお考えの方は、こちらも併せてご覧ください。